耳鳴り(聴力低下を伴わない)

すべての症例を掲載することが難しいため、一部を紹介します。

症例1 

患者

男性 40代 群馬県伊勢崎市

来院

2012年9月

症状の特徴と経過

1年半ほど前に、三叉神経痛(ヘルペスウイルスの感染による)を患い、その1ヶ月後から、両耳に、脈動に合わせて「キーン、キーン、キーン…」という耳鳴りが出始めた。さらに半年後には体調が悪化し、脳貧血で突然倒れることがあり、胸が苦しく、息苦しい状態となった。その後、パニック障害となり入院。退院後、回転するような目眩(めまい)が出ると同時に、耳鳴り(左右)を発症した。来院の時点では目眩は時々の段階まで改善していた。

他の症状

肩こり、不眠(寝つくまで2〜3時間)

既往歴(これまでにかかった病気)

パニック障害

治療の内容と経過

1年半ほど前から始まった体調不良と、今回の主訴である耳鳴りは深い関係にあると考えた。聴力検査で聴力が落ちていないことから、頚(胸鎖乳突筋とその周辺の筋肉)の異常緊張が引き起こしている耳鳴りと考えた。めまい、不眠も、根本的な原因は同じであると考えた。

手足のツボを中心に、頚の過緊張を緩める治療を行った。初回の施術当日の変化はわからなかったが、翌日から耳鳴りが弱くなり始めた。時々あっためまいは消え寝つきが良くなった。肩こりも痛み止めを使わなくてもよいほど軽くなった。合計6回の施術後に耳鳴りが完全に消えたため、7回の施術で治療を終了した。

著しい効果が見られたツボ

威霊、外労宮

まとめ

耳鳴りの治療は長期戦になることも多いことから、この症例のように6回(1ヶ月程度)での完治は、極めて順調な成果である。耳鳴りに伴う症状も緩解したことから、すべてが関連していたと言える。

[YMMO010912]

症例について
同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、このページの症例は当院の経験であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものではありません。