だるさ・重さ

すべての症例を掲載することが難しいため、一部を紹介します。

症例1 まぶたが落ちる、手足がだるい 

患者

男性  50代

来院

2016年5月

症状と来院理由

両まぶたが垂れ下がり、視界がふさがり車の運転がしづらい。1日中疲れやすい感じがあり、手足が重だるい。頭がボーっとすることが多く、頭がすっきりしない。夜も眠りが浅く、精神的、肉体的にも苦しく、仕事に支障をきたす。2015年夏には重症筋無力症と病院で診断されている。知人の紹介で来院。

鍼灸_症例図_まぶた落ちる・手足がだるい(重症筋無力症と診断された症状)_YMMY210516

 

治療と経過と結果

まぶたと関係の深い後頭骨辺りを触診すると、硬結が確認できた。その硬結を解消するため、手と足のツボに鍼を行った。初回の治療後、3日間は、まぶたも軽く、垂れ下がりも気にならず、頭も少しすっきりしている。ただし、4日目以降は症状が戻ってしまう。
同方針で治療を続けると、徐々にまぶたの垂れ下がらない日が増え、1週間経っても気にならない日が出てきた。10回目の治療で、まぶたの垂れ下がりが完全に消失。頭がボーっとした感じが残るため、治療対象をそちらへシフトする。改めて頭から背中にかけて触診をすると頭部に顕著な硬結が見つかった。背中のツボに鍼をして緩めていくと、13回目の治療で、「物事をうまく整理して考えることができるようになった」と、頭がすっきりした様子。仕事がスムーズにでき、夜もよく眠れている。その後、徐々に治療ペースを空け、まぶたの状態が安定していることを確認。重症筋無力症の薬を必要としなくなった。16回目の施術を最後に治療を終了した。

同時に治療した症状

なし

使用した主なツボ

外谷R  L3(2)LR

考察

今回のケースは、まぶたの垂れ下がりに注目し施術を行った。複視(物が二重に見える)が見られないため、まぶたの垂れ下がりを、「まぶたを開ける力が出せない」という動きの問題として考えることで改善に導けたと思われる。疲れやすさ、だるさについては、日内変動(朝は症状が軽く、夕方になると重くなる)がなく、睡眠の質に悪さから来る疲労の蓄積だと考えた。
医師から重症筋無力症と診断された症例であったが、問診や触診で一つ一つの症状に着目し、動きの問題として施術することで、早期改善に繋がった。[YMMY210516]

症例について
同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、このページの症例は当院の経験であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものではありません。