クチコミのスキマ

クチコミのお店

「クチコミで広まったお店」なんていう言い回しがありますよね。私も鍼灸院を経営しているので、「クチコミ」というのはとても気になる言葉です。 お客さんがお客さんを連れてくるのが「クチコミ」です。鍼灸院なら、患者さんが患者さんを連れてくるということになります。開業して間もない頃は患者さんが少なかったので、このクチコミに期待していた部分がありました。

「クチコミが一番」という罠

「クチコミで広まった…」というのは、経営者という立場からみると理想的でしょうね。広告費ゼロでお客さんがどんどんやってくるのですから。でも、たまたまクチコミが起こるものではないはずです。クチコミでお客さんを集めているお店は影でものすごい努力をしているはずです。

「クチコミが一番」という言葉は私たち鍼灸業界でも聞くことあります。しかし、その言葉の裏側を理解しないと、「広告をせず、ただ待つ」という意味になってしまいます。本当の意味は「クチコミを起こすほどの施術ができるように努力せよ!」ということでしょう。

ウェブサイトの意味

クチコミが起こるようにコツコツと努力を積み重ねることが一番大事ですが、ウェブサイトの運営も大事だと考えています。それは、クチコミが起こりにくい症状もあるからです。人に言いにくい体の悩みもありますよね。

当院は個室の施術室をご用意しているため、人に言えない悩みを抱えている患者さんが少なくありません。

私がウェブサイトを重視しているのは、クチコミで回ることのない情報を直接届けることができるからです。誰にも言えない悩みを抱えている方は、心に重荷を背負ってしまうことが多いように思います。このウェブサイトが重荷を軽くする手助けとなれば、という想いで運営しています。

小さな鍼灸院として

当院は小さな鍼灸院ですから、一日で診られる人数は限られています(頑張って15人)。限られた時間をどのように使うか真剣に考えました。結論として、“誰にも相談できずに悩んでいる方”に養気院の情報を届けようと決心しました。「鍼灸にすがりたいけれど怖くて行けない」ということになっては残念です。つまり、情報不足という理由だけで鍼灸を受ける機会を失っていただきたくはないのです。私は小さな鍼灸院の院長として何ができるのか、これからも考えていきたいと思います。