空間にこめた想い ──
鍼灸院は患者様をお招きする空間ですから、開放されていなければなりません。同時に身体のデリケートな情報を扱うところでもあります。そのため、閉鎖性も大切です。この相反する要素を共存させる工夫は、東洋思想の陰と陽に基づいて行いました。
エントランスから待合室は開放的な空間とし、入りやすさを追究しました。入りにくいと思われがちの鍼灸院だからこそ、オープンな施設であることを強調しました。
初診では、問診専用室にご案内します。誰かの耳を気にすることなく、安心して鍼灸師に相談することができます。
個室の施術室ですから、他の患者様と完全に仕切られた空間で施術を行います。
鍼灸院は複数の患者様が同時に利用されます。患者様同士が気を遣う必要がないように、余裕のある空間をご用意しました。また、患者様とスタッフの動線を分けることで、滞りのない移動が可能となっております。
鍼灸院内に自然の光が入りやすいように工夫しました。施設の中央に設置した小さな中庭は、待合室に優しい光を運んでくれます。施術室はまぶしい光を遮り、リラックスできるよう配慮。自然光に近い白熱灯を用い、調光することで状況に合わせた明るさに調整ができます。