片頭痛は治らない!?

一生の病気と言われているが…

逆子矯正で来院された妊婦さんを問診していた時のことです。

栗原「頭痛があるんですね。」
妊婦「片頭痛持ちなんですよ。これは治らないものですから…」

この妊婦さん、「長年の片頭痛だからつき合っていくしかない」と考えて治すことを諦めている口調でした。

栗原 「片頭痛は治りますよ」
妊婦 「・・・」

ほんんど無反応の妊婦さんでした。私の言葉が信じられない様子でした。詳しくは聞けませんでしたが、これまで病院で見てもらってきたのでしょう。何をやっても治らないのだから、鍼灸でも治るはずがないと私の言葉を疑ったのだと思います。

片頭痛で苦しむイラストネットで検索してみても「一生の病気で、現代医学でも完全に治すことはできません」などと書いてあるサイトがをみかけます。

それを承知で、私が「治りますよ」と発したのは経験的に片頭痛が簡単に治ってしまうからです。どんなに頑固な片頭痛でも鍼灸で完治する例は後を絶ちません。鍼灸の得意分野はたくさんありますが、片頭痛には特に有効だと思われる症状です。

なぜ、病院で治らないものが鍼灸で簡単に治るのか…

その理由は簡単です。全身を診るからです。

一般的に片頭痛の原因は「血管の拡張」と言われ、そこにスポットを当てて治療(痛みの緩和)をしようとしています。一方、鍼灸では全身の循環システムに着目して治療します。「全身の循環システムは、東洋医学の言葉で「経絡(けいらく)」と言います。鉄道の路線はつながっていて、どこかで事故が起こると他の路線にまで影響が及ぶことがあります。実際の人体は路線とは比べものにならないほど複雑です。経絡を知っているとその複雑な路線を理解することができます(古代の中国人はとんでもない発見をしたものです)。

経絡に着目すると、片頭痛と各部位の関連が見えてきます。頭痛を治すポイントが頭にあるとは限りません。頚や背中のコリが原因にだったり、胃腸の不調が原因であったり…。さらにいえば、頚は背中のコリは腕と関係していたり、胃腸が足と関係していたりしますので、頭痛を治すポイントは全身に秘められています。

最終的に頚のコリの左右差がなくなっていくと片頭痛も出現しなくなります。根本治療にはなりませんが、片頭痛が出現している真っ最中でも頚の筋肉を手で上手にほぐせば消えてしまいます。「血管の拡張が…」なんて考える必要はありません。確かに局所的には血管の拡張が起こっているのでしょうが、それは結果であって原因ではありません。

常識が変わる日

「片頭痛は治らないもの」という常識はいつか変わるでしょう。いいえ、変えていく必要があると思います。病院の常識が医学の常識にならないよう、私たち鍼灸師は結果を積み重ねなければなりません。

その一方で、鍼灸の有効性を一人でも多くの方に伝えることも大事な仕事だと考えています。鍼灸を試さず完治を諦めている人がいるならば鍼灸院の有効性を伝えなければなりません。

つづき≫「片頭痛は治らない!?」から7年目の本音(外部サイト)

 

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