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鍼灸師のツボ日記
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Í×ťÝ ç”°čˆŽăŽéźç¸ĺ¸Ťă‚ŻăƒŞĺŠŠăŽč‡¨ĺşŠĺĽŽé—˜č¨˜ 群馬と東京で鍼灸院を営む鍼灸師。ツボをこよなく愛し、鍼灸の魅力を語り始めると止まらない。
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後悔しない雇用(1)自分が病気や怪我をした時のために雇用すると失敗する理由
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ÍםÝ: 自分が病気や怪我をしたときに不安だからと理由で雇用してはいけない 一人で鍼灸院をやっていると「自分に何かあったら…」と思うと不安なので雇用して収入を安定させたいという話をあちこちで耳にします。私はこういう話を耳にするたびに、強烈な違和感を抱きます。 自ら...
後悔しない雇用(第1回)


自分が病気や怪我をしたときに不安だからと理由で雇用してはいけない


一人で鍼灸院をやっていると「自分に何かあったら…」と思うと不安なので雇用して収入を安定させたいという話をあちこちで耳にします。私はこういう話を耳にするたびに、強烈な違和感を抱きます。

自らの経験から断言できます。雇用しても経済的な不安は減りません。むしろ、不安材料は増えると思っていた方がよいです。

誤解しないでください。この記事は「雇用はやめた方がいい」と言うために書いているのではありません。「経済的な不安を解消するために雇用する」という考えで進むと失敗する可能性が高いことを、自らの経験から伝えたいのです。ストレートに言えば、雇用は経営者の不安解消の術にならないことを知ってほしいのです。


一人と二人では異業種


私は経営者としてまだまだですし、雇用してからの経験は7年しかありません。でも、これだけははっきり言えます。雇用する前と後では別世界です。鍼灸師を一人雇うだけでも、違う業種の仕事を始める覚悟が必要です。


彼の言う通りです。

どんなに想像力豊かでも雇ってみなければわからないことがあります。経験してきた者として厳しいことも書きますが、雇用で失敗して不幸になる鍼灸師が一人でも減るように、愛をもって自らの経験で得た教訓を惜しみなく出します。私のことが好きでも嫌いでも、将来雇用をお考えなら続きを読んでみてください。


スタッフに200%がんばってもらうつもり?


「一人で鍼灸院をやっていたら自分に何かあったら収入がゼロになるから鍼灸師を雇って大丈夫な状態にしておきたい」という考えは、一方通行な考え方です。

たとえば、一人雇って施術者が二人の鍼灸院になったとしましょう。そして、順調に患者さんが2倍になるという理想を想定してみます。この時の売上は2倍になっているわけですから、雇用したことでよかったなぁと思う状態です。

この順調な状態から、経営者が怪我をして施術ができなくなったと仮定します。一ヶ月くらいで復帰できれば問題は起こらないでしょう。しかし、半年以上お休みしなければならない怪我や病気だとしたら…。

お休みの間、雇っている鍼灸師(スタッフ)が100%がんばっても売上は半減ですよね。もし、今まで通りの売上にしなければならないとしたら200%の負担をスタッフに求めなければなりません。現実的に難しいです。負担の上乗せはせいぜい2割ではないでしょうか。そのスタッフのがんばりによって増えた売上を経営者がそのまま持って行くわけにはいきませんよね。

となれば、どのみち雇用しても自分がダメになれば売上は半減し、自分の取り分を確保することはできません。数人まとめて雇えば事情が変わりますが、その場合は固定費がいきなり数倍になりますし、スタッフを誰がまとめていくのか、という別の重い課題が降ってきます。むしろ経済的な不安もそれ以外の不安もケタ違いに増えてしまいます。


経営者に何かあって不安になるのはスタッフの方


経営者がある自分が施術できない状態になれば、自分が不安になるようにスタッフも不安になります。復帰の目処が立たなければ将来が不安になって、安心できるところを探すために退職するかもしれません。

責任感の強いスタッフであれば、「私ががんばっている間にゆっくり休んでください」となるかもしれません。だとしても、そこに頼るというのは違うと思いませんか。そもそも、スタッフは経営者の予期せぬ不幸に備えて働いているわけではないですよね。

ずばり言えば、経営者が体調を壊したらスタッフはやめていくでしょう。経済的な拠り所にしようと思って雇ったスタッフは、頼りたい時にはいないのです。


スタッフの不安を軽減するのが経営者の仕事


「何かあったら助けてもらえる」というのは、スタッフ側のメリットです。スタッフが病気や怪我をしても、経営者が穴埋めをできれば復帰を待つことができます。何かあってもすぐに職を失いません。雇用保険に入っていれば仕事ができなくなっても収入が途絶えません。

改めて書きますが、スタッフの存在は経営者の経済的な安心材料にはなりません。むしろ、スタッフの収入に責任を持つ立場になるわけですから、不安材料は増えると言った方がよいでしょう。


自分が不安なら保険に加入しよう


私は個人事業の時代から保険に加入しています。いわゆる生命保険やがん保険のことです。きっかけは息子が生まれたことです。自分に何かあったらこの子はどうなるんだろう...と思ったら心が不安でいっぱいになったからです。

現在は、個人と法人(経営する会社)で数種類の保険に入っています。私に何かあっても家族とスタッフの収入がプツっと切れないように備えています。

この記事は保険をすすめる目的ではないので、商品については書きませんし、質問されても答えません。経営者向けの保険は検索すればたくさん出てきます。

「病気や怪我が心配なら、雇用じゃなくて保険でしょ!」

と思うのです。雇用を不安解消の道具にしてはいけませんし、不安が増えることがあっても減ることはないと断言できます。不安材料が増えてもいいという覚悟がなければ雇用は諦めた方がよいとアドバイスします。

そもそもな話として「一人では不安なので雇用したい」という人の所で働きたい人はいるでしょうか。職場を探している人から見ても、経営者の不安が雇用の理由というのは的が外れていることがわかると思います。

次回は、孤独だからという理由で雇用するともっと孤独になるという話を書きます。
つづく…

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・はりきゅう養気院(群馬県/伊勢崎市)
・はりきゅうルーム カポス(東京/品川駅)
・整動協会(鍼灸師のための臨床研究会)
不安をつくらない技術
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ÍםÝ: 臨床にデビューできる条件 ある鍼灸師から「研修した鍼灸師をデビューさせる時の基準ってなんですか?」と聞かれたとき、 「患者さんを不安にさせないレベルに達したら臨床でデビューさせます」 と答えました。 私を知っている人ほど意外な表情を浮かべます。普段セミナ...
不安をつくらない技術


臨床にデビューできる条件


ある鍼灸師から「研修した鍼灸師をデビューさせる時の基準ってなんですか?」と聞かれたとき、

「患者さんを不安にさせないレベルに達したら臨床でデビューさせます」

と答えました。

私を知っている人ほど意外な表情を浮かべます。普段セミナーで技術指導をしているので、技術を基準にした判断をしていると思われている気がします。

もちろん、技術レベルは大切にしています。でも、どんなに知識が豊富であっても、ツボの位置が正確にわかったとしても、患者さんが不安を感じていたら、よい結果にはなりません。

患者さんは、「体をあずけても大丈夫だろうか?」と判断するとき、術者の話し方や態度を見ています。それは理屈で説明しにくいかもしれません。人間も動物の一種として危険性を直感的に瞬時に判断する能力が備わっていますから、そんな機能が私たち鍼灸師に対しても使われているはずです。

ですから、技術的以外の部分も臨床で重要視しています。ですが、こういう部分にセミナーでフォーカスすることは滅多にありません。臨床ではとても大切なことではありますが、指導するとなったら欠点を指摘しなければなりません。きっと楽しいセミナーではなくなってしまいます。


不安をつくらないから安心が生まれる


この記事のタイトルをみて、なぜ「安心をつくる技術」ではなく「不安をつくらない技術」なのだろうかと思った方かもしれません。この記事で一番伝えたいことをタイトルにこめてみました。

日頃から臨床(施術)は、自分を含め減点方式で評価しています。なぜなら、臨床で加点しようとする心理は欲を生むからです。臨床では欲が敵になります。患者さんに「よくなってほしい」という気持ちだけで十分で、それ以上の感情は欲になってしまいます。

それは「よい評価を得たい」という感情であり、患者さんの気持ちに寄り添えなくなっている状態です。

がんばることもよくありません。臨床には用意してあるものしか持ち込めません。本番で120%の力が出るわけではありませんし、運良く出てもまぐれですから再現できません。そもそも臨床には減点要素がたくさんあって100点を取るのが難しいです。

臨床はいかに減点されないようにするかを考えています。

一番大きな減点要素は鍼灸師の健康状態です。どの仕事もそうですが、健康でなければよい仕事はできません。精神も安定しません。鍼灸師が不安定であれば患者さんに不安が生まれます。

次に、鍼灸師の言動です。私たちの発する言葉やしぐさ、すべて患者さんに伝わっています。ささいなことに発した「あっ」という言葉が患者さんを不安にさせてしまうこともあるでしょう。私も自分が気が付いていないだけで、患者さんを不安にさせてしまう言動をしているはずです。


行かない理由をつくらないという経営


鍼灸の効果はテレビやSNSを通じて拡散されているので、患者さんが鍼灸院に行かない理由は「不安だから」だと考えています。不安が期待を上回ってしまえば、鍼灸院に行くことはありません。

鍼灸院に足を運ぶ方も不安がないわけではないでしょう。「勇気を振り絞って来ました」という方が少なくありません。そういう方に「安心ですよ」と伝えても、あまり意味がありません。安心は売り込むものではなく、患者さん自身の中で生まれる感情ですから。

不安は不安材料があるから生まれます。私たちにできることは、その不安材料を丁寧に取っていくことだけです。不安材料が見当たらなくなった状態が「安心」です。安心づくりを、ケーキにデコレーションしていく作業のように考えないようにしています。

私は経営者でもあるので、利用してくださる方が多いほど嬉しいです。経営者としても重視しているのが「不安をつくらない」ことです。不安材料を探して削るようにしています。技術や鍼灸師の人柄はプラス要素ですが、いくらそこを磨いても、不安を感じる鍼灸師であったり鍼灸院であれば患者さんが来てくれません。


不安をつくらない技術


私が特に意識しているのは、目と声と間(ま)の3つです。

①目)患者さんを真っ直ぐ見る


「目は口ほどに物を言う」ということわざがあるように、人は相手の目から多くの情報を読み取ることができます。技術的に向上しても、目が泳いでいれば「自信がないのかしら」と思われてしまいます。自信なさそうな鍼灸師に身をあずけたいと思う人はいません。

謙虚さは必要ですが影で必要な心構えであって、患者さんの前で出しすぎはよくないと思っています。「まだまだ未熟者なので…」という態度は患者さんを不安にさせてしまいます。どんなに技術を磨いても上には上がいるのが技術屋の世界です。最高は約束できません。

その時点におけるベストを尽くすしかないのですから「今ある技術を出し尽くします」というメッセージを患者さんに伝えるべきだと思います。患者さんの目をしっかり見ることで、その気持ちが伝わりやすくなります。

自信というのは「何でもできる」ことを根拠にするものではなく、「できること」の範囲を知ることで生まれる感覚だと考えています。つまり、「できること」と「できないこと」をしっかり区別できることが自信の根拠になるのです。


②声)はっきりと発声し即答する


私は滑舌がよくないので、発声に気をつけています。モゴモゴしたしゃべり方では伝わりにくく、伝わらないということは不安になります。時には即答が難しい質問をいただくことがあります。

答え方に迷って考え込んだりゴニョゴニョと話してしまうと患者さんに余計な不安を与えてしまいます。私は、難しい質問だと感じたら、体裁よく答えようとせず「難しい質問ですね」と即答してしまいます。必ずしも、どんな質問に対しても手を動かしながら答える必要はないと思っています。

難しい質問への対策として私が推奨するのは、「はっきりと発声する」というルールを自分の中につくっておくことです。はっきりした言い方しか許されないと決めておくことで、わからないときは「わからない」と答えるしかありません。または「難しい質問なので時間をください」と言うこともできます。

私の経験では、答えられないことがあっても、それが理由で患者さんは離れていきません。しかし、不安を感じたら離れていきます。

自信ができたらはっきりと発声するようになると考えていたら、それまでの患者さんはその様子を見て不安になり離れていってしまいます。自信がつくどころか、自信がどんどん落ちていきます。はっきりと発声することで患者さんは安心し、施術を継続的に受けてくれるようになります。そうなると結果が出る機会も増えて自信がつきます。


③間)適度な距離感


もっともセンスが問われるところかもしれません。「適度」としか表現できない距離感は、患者さんの性格にもよりますし、年齢によっても変わります。初回と2回目以降でも異なります。術者のキャラクターによっても異なります。総合的に判断してその時その時の距離感をつかむしかありません。

ここでいう距離感とは、患者さんとの物理的な距離だけでなく心理的な距離も含みます。近づきすぎて馴れ馴れしすぎたら「なにかあるのかしら」と不安になります。離れすぎていたら他人事のように扱っていると思われ「ちゃんと親身になって診てくれるのかしら」と不安になります。

考えてやることではないという意見もあるでしょう。できている人にとっては当たり前の感覚かもしれません。生まれ持ったセンスを否定できません。と言いつつも、普段から意識することで距離感は磨けるものと信じています。

日本語の「間」という言葉は本当に便利です。物理的な距離、心理的な距離、そしてタイミングまでを同時に含むからです。間を制する鍼灸師が臨床を制すると私は思っています。


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鍼灸にアートは必要か
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ÍםÝ: 鍼灸にはサイエンスが足りない 鍼灸にはサイエンスが足りないといつも思っています。鍼灸がサイエンスになるためには、効果に再現性が必要だと考えています。言い方を変えると、いろいなやり方がある中で、再現性のある方法を重視した方がよいという主張です。 ただ、この...
鍼灸にアートは必要か


鍼灸にはサイエンスが足りない


鍼灸にはサイエンスが足りないといつも思っています。鍼灸がサイエンスになるためには、効果に再現性が必要だと考えています。言い方を変えると、いろいなやり方がある中で、再現性のある方法を重視した方がよいという主張です。

ただ、この表現には副作用もあります。それは型にはめた鍼灸が最良であるという解釈になり、アートの部分が軽視されてしまうことです。私の考えは「鍼灸がアートに偏りすぎているのでサイエンスも重視しましょう」というものです。けっしてアートを否定したいわけではありません。むしろ、アートの部分が臨床の柱の一つです。

ここで使っている「アート」は、美しい施術を目指すという意味ではありません。患者さんの満足度や感動を高めるという意味です。同じツボを使っても、患者さんが不安をいだきながら受けるのと安心して受けるのでは違います。効果の判断にも差が出ます。人間は感情があるので、目の前で起きた現象は感情の影響を受けて記憶となります。

再現性が高い施術が実現できたとしても、患者さんの感じ方はそれぞれです。その感じ方が、そのときの施術の評価に深く関わります。問題は評価だけではありません。ネガティブな評価をしている患者さんの治癒力は上がりにくくなります。

私たちが行う鍼灸が客観的な指標で評価される日を待ち望みながらも、鍼灸の魅力は数値で評価しきれないところにもあります。

鍼灸にはサイエンスが足りないと思ういっぽうで、アートの部分が鍼灸師と鍼灸院の評価に大きく関わっているという現実を受け止めることが大切だと考えています。臨床では、サイエンスとアートを上手に使い分けるバランス感覚を大切にしています。

結論として、サイエンスとアートの価値を理解するほど、患者さんから高く評価されやすくなると思います。


目指しているアートの姿


アートはスコアにできませんし、人によって評価が異なるものです。ですから「アートは重要だ」とは言えるのですが、「アートはこういうものだ」とは言えません。時と場合によって、同じ言葉が違う意味になります。親しい仲であれば「おまえバカだな~」が「そんな面白いこと思いつくおまえは天才か~」という意味になることもありますが、初対面ではバカにされたと思われるでしょう。

患者さんに投げかける言葉も施術前と施術後で違って意味になってしまいます。たとえば「睡眠はしっかり取ってください」と伝えても、施術前なら「忙しくて寝る暇がないから困っているの!」という反感を買ってしまう場合があるかもしれません。でも、患者さんの仕事や家庭の事情を聞き、施術で呼吸が楽になったあとなら、「やっぱり睡眠は大切ですよね。早く寝られるように工夫してみます」と生活習慣を変えるきっかけにしてくれるかもしれません。

私が考えるアートは、患者さんの感覚や感情を大切にすることです。

感覚や感情は相手との関係から生まれるものなので、言ってみれば、アートは患者さんとの共同作業から生まれると言えるわけです。同じことが相手によって変わるのでサイエンスとは対極にあります。時に、ここで言うところのアートは人間性という言葉に置き換えられているから注意が必要です。


人間性より大切なこと


私は、チームの教育に「人間性」と言葉を用いることはありません。なぜなら、臨床において大切なのは、施術者がどんな人間であるかではく、患者さんが何を感じどんな感情を抱くかだからです。

そもそも、よい人間性を定義することは難しいです。努力目標としては適切ではありません。それよりも、相手が何を感じ、どんな感情を抱いているのかを、態度、行動、発言から読み解く能力を重視しています。こうした能力が高まれば、チーム間のコミュニケーションも円滑になり、互いの人間性を尊重できると考えています。

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鍼灸師の個性と才能が集まる「はりきゅうメイト」
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ÍםÝ: 「品川で鍼灸院+セミナールーム+α」のつづき はりきゅうメイトで鍼灸師の孤独を解消する 品川のはりきゅうルーム カポス(以下、カポス)は来年の1月に移転します。移転先は港南口です。現在は鍼灸院専用で物件を借りていますが、広めにしてセミナールームを兼ねます。...
「品川で鍼灸院+セミナールーム+α」のつづき

はりきゅうメイトで鍼灸師の孤独を解消する


品川のはりきゅうルーム カポス(以下、カポス)は来年の1月に移転します。移転先は港南口です。現在は鍼灸院専用で物件を借りていますが、広めにしてセミナールームを兼ねます。そして、さらに加わるが「はりきゅうメイト」という部屋です。誰のために何のために行うのか説明します。

はりきゅうメイトは、

・鍼灸師の仲間づくり
・鍼灸師のファンづくり


に視点を置いた鍼灸施設です。鍼灸師の孤独を解消するメディアとして考えています。鍼灸師が感じる孤独の背景には、①免許を活かせる所に就職できない、②開業しようと思っても相談相手がいない、③技術的な相談をする相手がいない、などあります。

この3つの孤独を同時に解決する方法として、はりきゅうメイト(以下、メイト)を考えました。それでは具体的に説明します。メイトに登録した鍼灸師は、カポスと同じフロアに併設される施術室を使うことができます。ある意味ではレンタル施術室です。施術室をもたない鍼灸師が必要な時だけ借りることができます。

品川セントラルガーデン
品川セントラルガーデン



鍼灸師を顔で選ぶ


これだけでは、一般的なレンタルスペースと変わりません。メイトは情報する共通のプラットホームを持ちます。

各個人が発信する情報を同じウェブサイト上に集めて、品川周辺で自分に合った鍼灸師を探している人に届けます。カポスと競合する可能性もありますが、それよりも相乗効果の方が期待できます。メイトから発信するのは鍼灸師の個性です。個性といっても飾った演出ではなく、ありのままでよいのです。

鍼灸師は、鍼灸師である前に一人の人間です。患者さんは治るところに行きたいと思っていても、施術者の顔が見えない鍼灸院では不安だと思います。どこの鍼灸院もスタッフの顏が見えるように工夫をしていますが、メイトではさらに強調してスタッフの顏が見えるようにします。メイトに登録する鍼灸師は自営業者として扱われます。独自の、ブログ、ウェブサイト、SNSから情報発信をします。


鍼灸師が持つスキマ時間を社会に役立てる


よりたくさんの人から知られるように、メイトも独自のウェブサイトを制作し、そこをプラットホームとして各鍼灸師への動線をつくります。個別に努力して情報発信をして、施術室の家賃を支払いながら患者さんを待つ必要ありません。予約が入った時間帯だけメイトの施術室を使えます。

開業資金や家賃を気にすることなく開業ができます。メイトはすべての鍼灸師に向いているとは言えません。本格的に開業して丸一日施術したいと思ったらメイトは規模が限られてしまいます。メイトは、本格的な開業前の準備期間としても利用できます。

また、午前だけ開業したい鍼灸師であるとか、勤務が終わった後や職場がお休みの時だけ、に自分で集めた患者さんを1~2名だけ施術したい人に向いています。また、アパートの一室に男性の患者さんを招くことに抵抗がある女性鍼灸師にも最適です。


鍼灸師の才能を眠らせたくない


活躍したくても機会や環境に恵まれない鍼灸師はたくさんいます。「機会や環境を自分でつくるものだ」と言ってしまえば話が終わります。自分が通ってきたから自信を持っていえますが、自分の能力を発揮できる所にたどり着くまで大変でした。自分の努力もありましたが、けっして自分一人の力だけではありません。影から支えてくれた人がいました。

鍼灸師の免許を持っていてやる気に満ちていれば軽い審査でメイトに登録できるようにする予定です。学派や流派は問いません。私と同じ整動鍼である必要はありません。

メイトから大きな収益を上げる予定はありませんが、ボランティア活動ではないので、コストを回収できるように登録料や利用料を頂く予定です。ただし、高すぎると感じれば、そもそものコンセプトが失われ魅力が低下してしまうので利用料はできるだけ抑えます。

今月中にメイトのロゴマークをつくったり、ウェブサイトの制作に入ります。募集は12月中に行います。募集人数は10名を予定しています。

カポスとメイトの内装相談


施設(内装)は12月末までに完成するように準備しています。起動は来年の2月を予定しています。詳しい内容が決まり次第報告します。

twitterでも報告します。
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品川で鍼灸院+セミナールーム+α
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ÍםÝ: 「日本の鍼灸が世界から評価される日(4)」のつづき 来年からセミナー会場が使えない 前回の記事で書いた「群馬の臨床研究と臨床トレーニングを兼ねた施設」には、海外から研修生も受け入れたいと思っています。それには、世界が新型コロナウイルスの不安から抜け出すこと...
「日本の鍼灸が世界から評価される日(4)」のつづき

来年からセミナー会場が使えない


前回の記事で書いた「群馬の臨床研究と臨床トレーニングを兼ねた施設」には、海外から研修生も受け入れたいと思っています。それには、世界が新型コロナウイルスの不安から抜け出すことが条件になります。再来年の2022年から受け入れができることを願っています。

どのみち、来年の2021年は建設の年になるので、始動は国内海外問わず2022年以降になります。というわけで、来年の2021年はセミナーに集中していきます。

そのセミナーですが、今年(2020年)の8月に危機が訪れました。7~8年くらいお世話になってきた会場が今年いっぱいで閉鎖するという通知が来たのです。来年のセミナー会場がありません。

貸会議室はたくさんありますが、今まで特別な配慮をしていただいてきたので、近い条件の会場を探すのは難しいのです。全国から受講者をお迎えしているので、アクセスがとても重要です。


アクセスが最高の品川へ


これまで使っていた池尻大橋(東急電鉄田園都市線)の近くで探す手もありましたが、社内で相談したところ品川にしようという意見でまとまりました。品川であれば、羽田空港からも近く、新幹線が停車します。セミナーを開催する地としてこれ以上の立地は見つかりません。

すでに品川には、鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」を経営しているので、鍼灸院とセミナー会場を一つにまとめる計画が動き出しました。

カポスが移る品川の新しい物件
借りた物件から見える景色



お金の不安を乗り越えろ


良い事ずくめな計画のようですが、ぎょうさんお金がかかります。定員20名のセミナーを開催するにはそれなりの広さが必要です。家賃が増えます。そして内装費も乗っかります。

今年は新型コロナウイルスの影響を受けて、鍼灸院の売上が低迷しただけでなく、セミナーの売上も大幅に減りました。

こういう年に支出を増やす決断をするのは、緻密な計算の他に勇気が必要です。かかる費用が具体的に見えてきたら反対意見が出てくると思っていました。群馬にも施設を計画しているわけですから、売上が見込みを大きく下回れば会社は傾きます。

時には私にブレーキをかけてくれるメンバー。彼らから反対意見が出るのを待っていましたが、「これはチャンスです」としか出てきませんでした。社内の結束力が一段と高まり、見舞われたピンチをチャンスに変えようと力を合わせ始めました。追い風を受ければ前を見て進むだけです。

もちろん、気持ちだけで前に進むのはリスクがあります。資金がショートしたら右も左も向けなくなります。コロナ禍が始まったばかりの頃、向こう一年間は売上が大幅に低迷しても大丈夫なように資金を調達しておいたことが後ろ盾となっています。


最大のリスクはお金より健康


セミナーを品川で行えば、会場代は年間で数百万円かかります。現在の2~3倍の費用になる計算です。それを考えると家賃が上がっても元が取れると言えます。

でも、忘れてはいけなのが、①内装費と②セミナーの売上が低迷したら、の2つです。②を引き起こす最大のリスクは新型コロナウイルスではありません。私が健康を害したり、怪我をしてセミナー講師ができなくなることが最大のリスクです。年間60日講師を当たり前のように務めていくことは、当たり前ではありません。その都度会場を借りれば、もしもの時に経費が出ていきません。

でも、リスクばかり考えていては前に進めませんし、やるなら攻めの姿勢を貫いた方が面白くなります。そこで考えたのが「はりきゅうメイト」です。セミナーができるように借りた物件は、鍼灸院(カポス)一つだけでは広すぎます。そこで、借りた物件を半分に分け、片方にもう一つの鍼灸院をつくることにしました。それが「はりきゅうメイト」です。

①鍼灸師の仲間づくり
②鍼灸師のファンづくり

に視点を置いた鍼灸施設です。詳しくは、次回の記事に書きます。

つづく...「鍼灸師の個性を才能が集まる『はりきゅうメイト』」

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日本の鍼灸が世界から評価される日(4)
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ÍםÝ: 「日本の鍼灸が世界から評価される日(3)」のつづき セミナーではノウハウを提供できるが… セミナー事業に関わってから10年が経ちます。これも教育事業の一環と言えなくもありません。しかし、セミナーは「育てる」とニュアンスが薄くなります。ノウハウをエッセンスにし...
「日本の鍼灸が世界から評価される日(3)」のつづき

セミナーではノウハウを提供できるが…


セミナー事業に関わってから10年が経ちます。これも教育事業の一環と言えなくもありません。しかし、セミナーは「育てる」とニュアンスが薄くなります。ノウハウをエッセンスにして2日間で提供するというものです。

整動鍼セミナー 張力連綿編

20名ほどの受講者が一つのカリキュラムを同じ時間の枠でこなしていかなければならないので、理解できていなくても吸収できていなくても、否応なく次に進まなければなりません。セミナーは、集積された経験を整理して売る仕事です。そう割り切りながらも、やっぱり受講してくださる方には、理解して吸収していただきたいと強く思っています。ここにジレンマがあります。

そこで、セミナーを始めたばかりの頃からSNS上に交流会をつくって情報交換ができる環境をつくってきました。受講者が自主的に復習する動きが活発になり、2017年には受講者が情報交換しながら切磋琢磨する場所として協会(一般社団法人 整動協会)を設立しました。

協会ができると同時に、自主的に勉強を行っていた集まりを公認勉強会に発展させ、セミナー受講後に研磨できる環境の整備を進めました。技術を使いこなせる受講者が増えました。とはいえ、これも教育とは言えません。受講者自身の成長に遠くから期待しているに過ぎません。

これが悪いわけでもありません。すべての人に教育が必要なわけではなく、セミナーの中でエッセンスを吸収するだけで十分な鍼灸師も多いからです。


鍼灸師の未来を切り拓くのは教育


専門教育を経て国家試験に合格したからといって、患者さんと信頼関係を築ける鍼灸師になれるとは限りません。むしろ、そういう鍼灸師は一部です。国家免許を取得したにも関わらず、鍼灸業界から去っていく鍼灸師が大多数です。私自身も一歩間違えたら、鍼灸師として仕事を続けることはできませんでした。

セミナーの受講者は、自助努力ができる鍼灸師ばかりです。しかし、どんなに能力が高くてやる気があっても環境に恵まれなければ活かすことができません。前進できる環境を必要としている鍼灸師の1%だとしても届けられたら本望です。

群馬で寝泊まりしながらトレーニングする


群馬の鍼灸院(養気院)を拡張し、研修と臨床研究ができる施設に発展させるための準備を進めています。遠方から参加しやすいように宿泊施設も併設する計画です。

群馬で鍼灸の研修と臨床研究ができる施設

準備していたらコロナ禍に突入し、資金の目処が立てられず延期しました。資金源はセミナー事業なので、セミナーが続けられないと中止せざるを得ない状況でした。

3~5月はセミナーを中止しましたが、6月から再開し少しずつ受講者が戻ってきました。完全に受講者が戻ってくるのは来年の2021年以降です。いつ戻るのかわかりませんが、完全に戻るのを待ってから再開したのでは出遅れてしまいますから、回復に期待して計画は進めています。

ここで行う教育プログラムは社内研修で培っているノウハウをベースに準備しています。個人事業だった鍼灸院を会社にしてから本格的に雇用を開始し、現在まで5名の鍼灸師が巣立っていきました。2~3年で全員が患者さんから信頼され、鍼治療のみでお代を頂けるレベルに達しました。すべてが上手くいったとは言えませんが、失敗した部分は教訓となりました。


経験を積める仕組み


鍼灸師になってから一番最初に訪れる壁は経験を積める環境がないことです。患者さんにしてみても、免許取り立ての鍼灸師では不安があるでしょう。できるだけ経験が豊かな鍼灸師に診てほしいと思うのが自然です。

経験豊富な鍼灸師にも最初がありました。経験が少ないながらも信頼関係を築く「何か」があったはずです。そこをサポートすることができれば、経験が少ない鍼灸師もよいスタートを切ることができるようになります。

免許を取った鍼灸師はプロです。鍼灸師は民間資格ではなく国家免許ですので、必ず3年以上の専門教育を受け国家試験に合格しています。安全な施術を約束できる専門家です。しかし、「新人」というイメージが先行してしまうと患者さんは不安になります。最初のうちはおぼつかない様子に見えることがあるかと思います。そうであっても、結果を出し始めると、自信が表情に出てくるようになります。

準備しているのは、臨床研究と臨床トレーニングを兼ねた施設です。参加費を支払うことで、経験のある鍼灸師のサポートを受けながら臨床の場に立つことができます。患者さんは安い料金(通常の50%程度)で施術を受けることができます。

通常は鍼灸院の経営は、物販をしていなければ患者さんから頂く施術料に100%依存しているわけですが、これを50%に軽減し、50%を参加する鍼灸師から頂くことで運営に必要な売上を確保します。患者さんは、経験豊かな鍼灸師が補助している鍼灸師の施術を、負担少なく受けることができます。鍼灸師は、経験をお金で買うことができます。

経験があって即戦力のある鍼灸師は就職に有利になります。多くの鍼灸院は、給料を支払いながら戦力になるように教育しているので負担になっています。また戦力になった途端に退社されるリスクを抱えることになるので、雇用に踏み切れない鍼灸院がたくさんあります。

鍼灸業界においては、教育は慈善事業であるべきという考え方が根強くあるため、ビジネス化することに不快感を示す鍼灸師もいるでしょう。

しかし、持続可能な事業として続けていくには収益が必要です。収益が見込めるからこそ施設を建てることができ、システムも構築でき、携わる鍼灸師に給与を出すことができます。慈善事業でやっていくということは、自分を含めて誰かのタダ働きに期待するということを意味します。

この群馬の計画と合わせて、東京の品川でもう一つの計画が動いています。次回は、それについて書きます。

品川

つづく...「品川で鍼灸院+セミナールーム+α」


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日本の鍼灸が世界から評価される日(3)
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ÍםÝ: 「日本の鍼灸が世界から評価される日(2)」のつづき 鍼灸理論が発展途上であることは現場が証明している 鍼灸のメソッドは世界中に溢れています。しかし、理論と実践が整合しているものは希少です。感覚的な話になりますが、世界の鍼灸家の平均を取ると「理論:感性=2:...
「日本の鍼灸が世界から評価される日(2)」のつづき

鍼灸理論が発展途上であることは現場が証明している


鍼灸のメソッドは世界中に溢れています。しかし、理論と実践が整合しているものは希少です。感覚的な話になりますが、世界の鍼灸家の平均を取ると「理論:感性=2:8」程度ではないでしょうか。

この比率については私の感覚でしかないので諸々のご意見があろうかと思います。しかし、判断の大半を感性に依存しなければいけない状況は多くの鍼灸師から支持を得られると思います。鍼灸の発展は、感性への依存度を下げると定義するならば、鍼灸理論は発展途上と認定するのが妥当です。

「鍼灸学はすでに完成された伝統医学なのだ」という意識を捨てた者にしかチャンスは訪れません。誤解しないで頂きたいのは、伝統や歴史を否定する思想ではありません。今の鍼灸があるのは先達のおかげです。危惧しているのは、「鍼灸の価値は歴史が証明しているのだ」という発想からくる思考停止です。


経絡は発見されたものではない


多くの日本の鍼灸師がこうした考え方に賛同してくださるとありがたいのですが、そう簡単にはいかないでしょう。なぜなら「経絡は中国医学の起源となった最大の発見である」という誤解が蔓延しているからです。

実在する経絡を誰も証明できていないのですから「発見」と表現するのは不適切なのです。妥当なのは「経絡は中国医学の発展の契機となった理論である」という表現です。

誤解が蔓延する理由はどこにあるのでしょうか。昨今の学生がどのような教育を受けているのかわかりませんが、私の時代は、「経絡が存在するもの」という前提がありました。

経絡の起源や変遷を教わる時間はありませんでしたし、古典によって走向が違うことも説明されていません。経絡だけでなく、ツボの位置も書物や時代によって異なります。WHO準拠のツボの位置も、会議によって決められたものです。実験に基づくものではないのです。

こうしたバックボーンを知らないまま、経絡の名前と走向を覚えて、ツボの名前と位置を覚えていくことは極めて危険です。健康被害の心配はありませんが、鍼灸の発展を大きく阻害するという意味で、とても危険なのです。

これからの鍼灸師には「発見」と「制定」をしっかり意識しながら学んでほしいと思います。


世間に蔓延しているツボの不確かな効果


ツボの効果も「~らしい」ということで広がっています。ネット上で見かけるツボの効能は根拠が怪しいものばかりです。エビデンス(科学的根拠)がないものばかりです。

「そんなに神経質になることはない」という意見もあります。「エビデンスがなくても健康被害は出ることはないし、効果があったらラッキーなのでとりあえずツボ押しを試してみたい」という方がほとんどだからです。確かに、ツボ押しを誤った程度で死亡したり病気になったりすることはないでしょう。その前に押したツボが悲鳴をあげるからです。

でも待ってください。これを全面的に許してしまうと、有名な占い師の発言が正しいとされる風潮と何が違うのでしょうか。もちろん、ツボの情報を流す鍼灸師に悪意はありません。誰かの役に立つから発信しているのです。そのサービス精神は大切にしてほしいのですが、エビデンスを無視した情報発信が当たり前となっては、なおさら医療から遠ざかってしまいます。

問題を指摘するだけなら簡単です。実際に、根拠を示していこうとすると本当に大変です。鍼灸師が背伸びしてできるものではありません。お金と時間、そしてそこに従事する人材が必要です。現実を考えれば、そんなに簡単に手を出せるものではありません。


症例からツボのデータベースをつくる事業が進行中


とはいえ、ツボの研究に取り組む鍼灸師は日本にもいます。話があれば協力したいと思っていますが、私もできることを考えて取り組んでいます。

2018年8月から、ツボのデータベースをつくるためにツボネットを運営しています。具体的な構想が始まったのは2016年で2年間かけてシステムをつくりました。今でもアップデートを続けています。

ここに症例を投稿できるのは、今は限られた鍼灸師です。私が主宰する団体「整動協会」の会員で一定の条件を満たしている人たちです。無償で症例を提供してくれています。現時点では、信頼できる仲間に限定しています。質に重点を置くためです。

時に「業界が一つになって、流派に関係なくやらなければ意味がない」というご批判を頂きますが、今の私には業界を一つにする力はありませんし、バラバラな理論とツボの位置をまとめる力もありません。批判は仕方ないと割り切り、このままできる範囲でやっていきます。

合谷ツボネット


症例は、ネットで完全に公開されているのでどなたでも閲覧することができます。現在1800症例を超えているので、夏には2000症例を超えそうな勢いです。ここに症例を登録した鍼灸院に予約が入りやすくなるので、鍼灸院にとっても利益があります。

もちろん、症例集はエビデンスがあるとは言えませんが、数が増えていけば自ずと統計学的な価値が高くなっていきます。「○○(症状)には△△(ツボ)が使われている」という傾向を拾い出すことが出来ます。しかも、ここに症例を登録している鍼灸師は気ままにツボを選んでいるわけではありません。経絡に依存しない新しい理論に基づいてツボを選んでいます。理論の妥当性を確かめていくプロジェクトでもあります。

まとめると、次の3つのことを同時に行っているのです。

①症例を集めてツボの統計をとる
②症例を登録する鍼灸院に患者さんが集まる
③新しい理論の妥当性を確かめる

現在は、経済的な利益が②に限定されてしまいますが、将来的には①と③からも利益を生み出し、次のステップに向けて投資をしていく予定です。

次回は、計画中の具体的な教育事業について書きます。

つづく...(4)


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日本の鍼灸が世界から評価される日(2)
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ÍםÝ: 「日本の鍼灸が世界から評価される日(1)」のつづき 経絡(けいらく)は正しいのか 中国においても日本においても、経絡は鍼灸家の拠り所です。当たり前のように説かれている経絡ですが、未だにその存在は証明されていません。経絡は鍼独自のもので、この経絡上にツボがあ...
「日本の鍼灸が世界から評価される日(1)」のつづき

経絡(けいらく)は正しいのか


中国においても日本においても、経絡は鍼灸家の拠り所です。当たり前のように説かれている経絡ですが、未だにその存在は証明されていません。経絡は鍼独自のもので、この経絡上にツボがあるという設定です。経絡を理解し駆使することで鍼灸家は力を発揮できることになっています。

中医学の鍼灸理論においても経絡は重要な位置づけです。穴性と経絡は合わせて使えるようになっています。

鍼灸師にも選択する権利があります。この証明されていない経絡を拠り所にするのも、別の違う拠り所を探し求めるのも自由です。「経絡はあるのが当然で疑う余地がない」と考えるのも「経絡は作業仮説の一つでしかない」と考えるのも自由なのです。ただし、日本においてはの話です。

中国において経絡は中医鍼灸のアイデンティティそのものです。証明を待っている存在であるため「実在しない」という結論が存在していないのです。

おわかりでしょうか。中医学の悪口を罰するということは、あるかどうかわからない経絡を証明する方向にしか進めないのです。中国が経絡に縛られている間に、日本は経絡に依存しない鍼灸を創造する自由があるのです。


中国は世界の鍼灸をお金で操ろうしている!?


中国が身動き取れなくなっている間に、日本の鍼灸が世界を席巻したとしても、ビジネスモデルが用意されていなければ、気分のよさを味わうだけになってしまいます。

日本が世界の鍼灸をリードしていくには学術面だけでなく、ビジネスに乗せていく必要があります。そもそも中国が中医学で覇権を握ろうとしているのはビジネスになるからです。世界の鍼灸業界をお金で操るできるようになります。その影響は間違いなく日本にも及んできます。

中国の鍼灸が名実ともに世界一であれば見習うべきでしょう。しかし、中国で生まれたラーメンが日本で大きな発展を遂げたように、日本人は鍼灸を大きく発展させる力があります。


ビジネスの軸足になるのは漢方薬!?


日本では、鍼灸師がそれぞれ自分の道を目指してがんばることで鍼灸は発展すると考えが好まれています。鍼灸は「アート」であり「生き方」というならそうかもしれません。でも、今考えたいのは「医療」としての鍼灸です。

中国が国家レベルで覇権を握ろうとしているのは医療としての鍼灸です。薬と鍼の世界標準になろうとしています。ビジネスになるのは薬の方でしょうが、鍼とセットにすることで価値を高めようとしているのだと思います。薬の場合は薬の輸出というビジネスにつなげることができますが、鍼の場合はビジネスにつなげるのは簡単ではありません。中国針の輸出につなげられたとしても薬のように、国家レベルから見たら大きな利益にはなりません。

鍼という道具は施術者が価値を生み出すもので、単独では価値が生み出せません。価値のウエイトは人材です。このように考えると、教育ビジネスが視野に入っているかもしれませんが、利益を生むのに有利な薬が軸足になることは間違いありません。

日本にもいわゆる漢方薬がありますが、その多くはエキス剤と言われている粉薬で、本来の煎じる漢方薬とは違います。しかも、それらの漢方薬は病院で処方されるので鍼灸師は関われません。明治以降の日本は薬と鍼の畑が別々になってしまいました。

しかも、日本で中医学を学んでいる医師はほとんどいませんから、漢方薬を出してもらったときにそれが中医学と言えるかどうかは疑問です。本来は、中医学の診断学で薬は判断されるべきですが、中医学がわからなくても処方できるように「○○な症状の時には○○」と簡易化されています。中医学を学んだことがある人なら、誰でも西洋薬と一緒に漢方薬が処方されることに違和感を抱きます。


日本の鍼灸師は今こそ世界に日本の技術をアピールすべき


中国のように鍼と薬をペアにできない日本では、鍼灸の価値は鍼灸単独で高めていくしかありません。鍼灸師の価値が日本の鍼灸の価値を決定する最大で唯一の要素です。

鍼灸院は鍼灸師一人で始められます。100万円くらいの資本があれば開業に漕ぎ着けることができます。完全にスモールビジネスが前提です。中国のように世界戦略を描くことなく、市町村の攻略に終始するのです。世界で勝負するという発想が生まれませんし、世界で日本の鍼灸が認められたとしても経済的なメリットに結びつけられません。国益にもなりませんから、政府が鍼灸師を支援することもないでしょう。

目の前にある前提を変えなければ、日本の鍼灸はずっとローカルです。鍼灸のガラパゴス化になんとも思わなければそれまでですが、ちょっと発想を変えてみたいのです。

日本は、中国のように薬の利益に依存できないわけですから、鍼灸で勝負するしかありません。ということは、日本の方が高いレベルが要求されます。嬉しいことに、日本の鍼灸師は海外では高く評価されます。日本人ほど繊細な施術をする鍼灸家は世界のどこにもいません。

これはひとえに鍼灸師一人ひとりの努力のたまものです。免許取得後にスキルを磨く場もありません。未熟な頃からなんとか患者さんの信用を得るために試行錯誤を重ねるのです。ふつうなら挫折してしまうような状況を乗り越えていくのが日本の鍼灸師です。

ただし課題もあります。鍼灸師は個々にスキルアップをしているために、統一された技術がありません。日本の鍼灸も定義が存在するわけではなく、なんとなく日本人っぽい鍼灸があるだけなのです。高い評価の裏付けとなる技術保証ができないのが本当に残念です。

つづく...鍼灸理論が発展途上であることは現場が証明している

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日本の鍼灸が世界から評価される日(1)
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ÍםÝ: 少し前、驚きのニュースが飛び込んできた 「伝統の「中医学」の悪口言ったら刑事罰 習政権方針に批判続出」 これは日本の鍼灸業界にチャンスが到来したと言ってよいでしょう。結論を先にいうと中国の鍼治療や湯液(漢方薬)は、中国医学に縛られてしまうことになるからです...

少し前、驚きのニュースが飛び込んできた


「伝統の「中医学」の悪口言ったら刑事罰 習政権方針に批判続出」

これは日本の鍼灸業界にチャンスが到来したと言ってよいでしょう。結論を先にいうと中国の鍼治療や湯液(漢方薬)は、中国医学に縛られてしまうことになるからです。実際に刑事罰が施行されるかどうかわかりませんが、中医学の批判がしにくい空気が生まれました。

中医学が完全無欠の理論であるならば、中医学のブランドを高めて占有するという世界戦略は正解と言えるでしょう。しかし、現実は、中医学の限界も巷では有名な話です。だからといって、中医学の否定ではありません。完全無欠な理論などどこにもないのです。理論とは批判を受け入れながら少しずつ進歩していくものです。

悪口で刑事罰となれば、中医学に対する非難も批判もできません。ただの非難は悪口ですが批判は違います。評価や議論のために必要なことです。批判なくして発展はありません。

中国共産党が中医学に対する非難を罰則化すれば、発展に必要な批判もしづらくなります。そうなれば、中医学は現状維持すらできなくなり衰退の一途をたどります。中医鍼灸も世界から取り残されていくでしょう。ただし、それは世界の鍼灸から中国から脱却し独自に研究していくことが前提です。中国はもはや鍼灸の先進国ではないと認識することが必要なのです。

悪口を言われたくない中医学とは何か


中医学とは何かを整理してみたいと思います。中医学には現代中医学と伝統中医学があります。

先に現代中医学の方から説明すると、1956年に南京中医資進修学校から出版された『中医学概論』が始まりです。本年は2020年ですから64年前のことです。現代中医学が誕生した背景には、科学的ではないとの批判がありました。西洋医学の波が押し寄せ、中国の伝統的な医学も科学化が必要になったのです。

誤解しないでください。科学化を目指したというコンセプトと実際に科学的であるかどうは別です。はっきり言えば、中医学は科学的とは言えません。科学的でないから価値がないという意味でもありません。科学的ではないという批判は日本の鍼灸にもあります。

次に伝統中医学です。これは中国医学と言い換えることができます。中国で編纂された医書を根拠とする伝統的医学のことです。特定の医学を指しているわけではなく歴史の中で存在していた学派の総称と言えます。

薬の理論に合わせて作られた鍼の理論


中医学の軸は薬(いわゆる漢方薬)です。その理論に鍼を合わせてつじつまを合わせているのです。簡単に言うと、薬に薬効があるように、ツボの薬効を定めているのです。専門的には「穴性(けっせい)」と言います。「穴(けつ)」はツボのことです。

中医学を学ぶと当たり前のように出てくる穴性ですが、その正しさは証明できません。とりあえずのものでしかないのです。長年かけて穴性の正しさや妥当性を証明していくしかありません。
説明したとおり、中医学の鍼治療はツボの効果を薬に見立てて行われているのです。薬と鍼が同じ理論の上で行えるので合理的ですが、現実との間に生まれるズレが問題になっています。「中医学は理論は美しいが現場では使いにくい」という声が昔からあります。

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コロナ禍でも鍼灸院が倒産しないのは事業規模が小さいから
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ÍםÝ: 鍼灸院の成功と失敗 昨日、私のTwitterのタイムラインに衝撃的な情報が流れてきました。2年前の開業された鍼灸師が閉院するという知らせでした。ご本人にご迷惑がかかるといけないので、具体的に紹介することはやめておきますが、ツイートの「いいね」が、ものすごい勢いでが...

鍼灸院の成功と失敗


昨日、私のTwitterのタイムラインに衝撃的な情報が流れてきました。2年前の開業された鍼灸師が閉院するという知らせでした。ご本人にご迷惑がかかるといけないので、具体的に紹介することはやめておきますが、ツイートの「いいね」が、ものすごい勢いでが伸びていきました。

その「いいね!」に背景にある気持ちは、会員からこれまでの2年間の労いに対してだと思います。そして、シェアしてあるブログの記事に心を打たれたからだと思います。魅力的な人間性が伝わってくる記事でした。

私は3回読み返しました。経営がうまく行かなかった原因についての分析も赤裸々にされていて、開業している鍼灸師やこれから開業を考えている鍼灸師の胸に届いたのだと思います。この記事を読んで思うところ、考えるところがあったので、この記事を書いています。

改めて考えてみたのは、成功の定義です。

あらかじめお断りしておきますが、成功の定義は人それぞれでよいと思っています。だから、私の考えを押しつけるつもりもありません。みなさんが成功の定義を考えるきっかけになればいいなと思って、考えたことを書いてみます。


事業規模が小さいからこそつぶれない


開業している鍼灸師は、一人で個人事業を営んでいることが多いです。100人以上の鍼灸師を雇っている鍼灸院は知りません。つまり、鍼灸業界は最小単位の事業の集まりです。

コロナ禍の最中にあって、この最小単位というのは吉であるように思います。なぜなら、経営者自身が耐えることで時間が稼げるからです。従業員がいれば、必ず給料が発生します。まったく仕事がなくても給料は支払わなければなりません。給料が出なくても我慢して働き続ける従業員はいません。

経営者は、給与を減らしたり未払いにしておくことができます。経営者一人で営業していれば、自分が我慢さえすれば済みます。自宅を診療室にしていれば、固定費もあまりかかりません。事業規模が小さければ、事業を休眠させることが可能です。

鍼灸師は、大きな設備を必要とせず一人で開業できてしまいます。やり方にもよりますが、少ない固定費で事業が継続できます。だから、固定費が支払えずに倒産するリスクが小さな業種です。企業間取引も少ないので連鎖倒産も起こりません。

鍼灸師は小さな個人事業の集まりだから、こんな状況になっても、しぶとく生き残りやすいのです。


順調なのはラッキーなだけ


私は、6年前から従業員を迎えて鍼灸院をやっていますが、経営者としてもっとも慎重にやってきたのは運転資金の確保です。順調であっても「一時の幸運でしかない」と心の中で唱え続けて来ました。

不運はコロナ禍としてやってきました。

私の院も売上が落ちています。4月でいうと東京の鍼灸院(はりきゅうルーム カポス)は7割減です。運転資金があるので給料はしっかり払い続けられる見込みです。その運転資金は、開院前に準備しておきました。その準備しておいた資金を毎年繰り越してきたのです。

カポスを開院する際に、鍼灸師を二人雇いました。そのとき用意した運転資金の額は、1年間の家賃と1年間の2人分の給与でした。1年間の売上がゼロでも雇用し続けられる状況をつくっておいたのです。

運転資金は融資は受けず貯蓄でつくりました。融資は、資本に左右されず目の前の機会をつかみにいくという意味ではありがたいものですが、私はもともと計画から実行まで3年をかけるタイプなので資金もその3年間で用意します。


「忙しいから」という理由で雇うのはリスクが高い


「患者さんが増えて来たから鍼灸師を雇おう」という考えはとても危険です。自分の忙しさを解消することが目的であれば、新規の患者さんを断ればよいのです。鍼灸院は他にいくらでもあるのですから。

貯めるか、借りられる(そして返せる)アテができて、ようやく雇用に乗り出せます。繰り返しになりますが、「患者さんが増えて来たから」ではうまくいきません。

うまくいかない理由は運転資金の問題だけではありません。忙しいときは忙しいので、指導したり、仕組みをつくったり、マネジメントする時間が十分取れないのです。寝る時間を削ってやることになります。忙しくなる前に、運転資金を用意して雇うべきなのです。

偉そうなことを言える立場ではありません。私は、忙しくなりすぎて寝る時間がだいぶ減ってしまいました。昼間は施術をしながら過ごし、深夜に経営者としての業務を繰り返していました。体を壊さなかったのはラッキーなだけです。1年で休日と呼べる日は数えるほどしかありませんでした。

ラクをしたいから従業員を雇いたい、孤独だから従業員を雇いたい、と考えていたら裏目に出ます。実際は、さらに忙しくなって孤独感が増すでしょう。

孤独は誰かと一緒にいるから解消されるのではなく、理解されないことで生まれます。人が増えるほど理解を求める努力が必要ないっぽう、理解されない場面も増えます。あきらめず理解を求める努力をし続けられる人だけが雇える資質があると思います。


私が雇用をする理由はチームづくり


私が鍼灸師を雇うのは、1人では実現できないことに挑戦するためです。品川に(私が常駐しない)鍼灸院をつくったのは、整動鍼が再現性ある技術であることを証明するためでした。

私の会社は鍼灸院経営と並行してセミナーを運営しています。今は自粛中で売上はマイナス100%ですが、ふだんは売上全体の50%を占めています。

セミナーは年間60日以上あるので施術の合間にできる業務ではありません。申込みの受付や入金を管理する事務的な仕事がたくさんあります。ありがたいことに、ほとんど任せられる体制ができています。セミナーに使うテキストや動画のアップデートにしても、チームで取り組んでいます。

DSCF8295
2020年1月撮影


今は、ツボネットの構築に挑戦しています。これは、全国の鍼灸院から症例を集めるというプロジェクトで、鍼灸の可能性を症例で提示していくものです。これだけ大きなシステムになると、私一人で管理しきれません。

DSCF0524
2019年撮影


院の経営も同じです。私一人では思いつかないアイデアが出てきます。私一人では実践できないことができます。話がそれてしまうので実例は別の機会にします。


アリは高いところから落ちても死なない


私は続けて行くことが成功の条件だと思っています。売上が条件ではありません。1億の売上があっても、それ以上に支出が続けば倒産します。500万円の売上であっても経費が100万円であれば倒産しません。

多くの鍼灸院は後者のパターンに当てはまります。コロナ禍で売上が半分の250万円になっても、貯金が250万円あれば一時しのぎはできます。これは言いたいことを伝えるための例ですから、実際の数字はわかりません。

また、原価に占める人件費の割合がとても高く、鍼灸師一人で経営していれば、人件費も経営者自身にかかっているので、耐え忍ぶには有利です。

アリは体重が軽いため、自分の身長の100倍の高さから落ちても死にません。鍼灸師も経営母体が小さいため、非常時に強いのです。この理屈は大企業には通じないので、話から外します。


大企業を意識しすぎる鍼灸師は危ない


ここからは、かなり個人的な意見になりますが、私は大企業の戦略をマネしないようにしています。

gafam


アメリカの代表的なIT企業を指す言葉に「GAFAM(ガーファム)」という言葉があります。Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoftの頭文字です。最近では、MicrosoftとNetflixを入れ替えた、「FAANG(ファング)」という言葉も出てきました。

有名なのでご存じの方も多いと思います。

faang


こうしたIT企業の創業者や社長は優れた経営者であることは間違いなく、それは疑いようのない事実です。学ぶことがたくさんあることは間違いありませんが、追いかけないようにしています。業種も環境も違い過ぎるからです。

彼らと同じレベルかそれ以上の商才があっても、強烈な運がなければGAFAMにはなれません。運は自分で引き寄せるもの、という考え方もありますが、引き寄せられる運にも限界があります。それが現実です。

そもそも、GAFAMを意識する必要がありません。優秀な企業をわざわざアメリカに求めなくても、日本にも優れた企業が数えきれません。地元にも近所にも優れた企業がきっとあるはずです。売上高を自分の会社の価値にしていません。無理なく長く続けられて、楽しく働ける会社であることの方が大切です。

売れるビジネス書は大企業の成功談になります。鍼灸院は最小単位の企業サイズなので真逆に位置しています。大きな企業になれないのは、鍼灸師の努力不足ではありません。大きな企業になるメリットを持たないからです。生物の生存戦略に通じるものがあります。

それぞれの生き物に最適なサイズがあるように、企業に最適なサイズがあります。アリがゾウの生存戦略を学んでも役立たないことが多いのです。


10人の愛されるチームをつくるため


結論は走りながら出しますが、今の時点では、会社のメンバーを10人にしたいと思っています。6年前は12人と考えていたので2名減らしました。①~⑤の条件を満たすように考えています。ちなみに現在は8名+学生アルバイト1名です。

①全員が互いにコミュニケーションしやすい
②東京と群馬の2箇所で鍼灸院を展開できる
③シフト制が可能になる(休みを選びやすい)
④メンバーの入れ替わりにスムーズに対応できる
⑤セミナーの講師ができる人がいる

企業としたら10人は零細企業です。経営者の集まりに行ったら「たった10人?」と鼻で笑われるかもしれません。でも、私はこの10人から信頼されていれば満足ですし、この10人が外から愛されていれば嬉しいです。規模なんてどうでもよいのです。

最後になりましたが、この記事の結論です。
私の成功の定義は「愛されつづけること」です。


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