気の散りやすさに定評のある岡本です。
いろいろな仕事をしていたりしていると、マルチタスクこそが正義だと思ってしまいます。
わたしも活法ラボに入る前は、自分の治療院以外にも中国語の通訳翻訳や講師など、いろいろな仕事を抱えていました。いわゆる「マルチタスカー」です。
そもそも外国語学習でも「ながら学習」というものが推奨されていて、わたしも家事をしながら、運転をしながら外国語の勉強をしています。そうでなければ、なかなかまとまった時間を取ることも難しいのです。(もちろん、安全のために運転中はシャドーイングや外国語のラジオを聴くなど、頭に負担のかかりにくい勉強をしています)
「このままでいいのかな?」という疑問が募っていったことが、中国語の仕事を(ほぼ)引退して鍼灸師専業で生きていくことを決意したきっかけになりました。人生をマクロで見たときに、わたしは「鍼灸」というシングルタスクで生きていくことを決めたのです。
そして、ミクロでの仕事や作業のレベルでのシングルタスクの方法論に興味を持ち、実際に本書を読んでそのいくつかを実行してみることで、手応えを感じていますので、それを紹介します。
わたしは読書をするとき、実用書の場合は読み進めながら役に立ちそうなところに付箋を貼っていき、後でそれを読み返したり、ノートやパソコンに書き写すということをしていきます。
ここでも本書を読んで感銘を受けたところ、実践したいと思った部分を箇条書きで紹介していきます。(長くなりますので、実際に付箋を貼り、書き写したものよりも分量を減らしています。
脳は一度に2つ以上のことに集中できない。
マルチタスカーは「集中力が弱く生産性も低い」ことが研究でわかっている。
人はすでに目の前にあるものより「目新しいタスク」に目を向けたくなる性向がある。
シングルタスク:「『いまここ』にいること」「一度に1つの作業に没頭すること」
「強いエネルギー」×「鋭い集中力」→充実感、高い生産性、確実な成果いまという瞬間、ほかの要求にいっさい応じることなく、1つの作業だけに取り組む。
SNSや電話の相手より、「目の前にいる相手」をつねに優先する。
尊敬している人物が隣の席に座り、こちらの仕事ぶりに目を光らせているところを想像し、気を引き締める。
「相手に高く評価されたい」という欲求から中途半端に複数のことに手をださない。
電話や打ち合わせの際は、先に制限時間を伝える。
休憩を定期的にとるほうが、かえって成果をあげられる。
たった5分でもよそ見をせず、話に集中してくれるほうが、長時間、ほかの作業をしながら話を聞かれるよりもよほどいい。
1つのプロジェクトに取り組んでいる合間に「別の仕事」の確認をしない。
ほんの数分でいいので、部下や顧客に完全に集中して対応する。
敬意を示しながらきっぱりと「ノー」を言うことで相手の信頼を獲得する。
食事でも人との会話でも、すべてにおいて「一度に1つ」の原則を徹底する。
「いま、いちばん大切なこと」を明確にし、1つずつ誠実に「実行」する。
「1つのこと」に専心すると、充足感が上がり、幸福度も向上する。
目の前の作業に没頭することで創造性を発揮し「最大の成果」をあげつづける。
こうして抜粋を羅列しているだけでも、この本が全体を通して何が言いたいのかが伝わってくると思います。
じっさい、わたしはこれを読んでからメールやSNSなど、スマートフォンを使う時間を減らし、読書量を増やしました。
人と話をするときには携帯を置き、「ながら」でできるような作業も止めて、かならず相手の目を見るようにもしています(徹底できていなければすみません)。
走力を上げるために、漫然とジョギングをするよりも、本気のダッシュを本数を決めて集中して取り組むイメージでしょうか。ひとまずはこの考え方を実践していくつもりです。
(仕事をしたりしながら?)この記事を読んでいる方にも、何かの参考になれば嬉しいです。