鍼の効果を高める日本古来の智恵=活法(かっぽう)を教わってきました!

朝に弱い新入社員の山崎航生(通称ヤマコー)です。

日曜の朝、鳴り響くアラームを寝ぼけながら止めます。いつもであればその後二度寝をするのですが、この日はせっせと身支度を済ませ寝ぼけたまま外に出ます。

清々しい秋晴れに冷たい風で冷えた肺と、日光に熱を帯びる皮膚。入り混じる感覚を整理しなければと、ここでようやく脳みそが動き始めます。「そうだ、今日は活法のセミナーだ」とわくわくどきどきしながら院へと向かいます。

院からセミナー会場の東京までは車移動です。移動の最中、車内は「エンジンが」「サスペンションが」と車の話で持ち切りでした。楽しげに車の話をする院長と副院長を見ていると、車がさっぱりわからない僕もすこし興味深くなってきます。そんなこんなで約2時間の道のりもあっという間に感じました。到着後は、講師も交えスタッフみんなで2日間のセミナーの運営をします。

今回の活法セミナーは、院長栗原が代表を務める整動協会主催のセミナーです。全国各地から鍼灸師が集まり、日曜日と月曜日の2日間開催しています。

まずは理論から

活法セミナーは今回で3回目の参加でした。まだまだビギナーなので他の受講者さんに混じり一緒に勉強させてもらいます。

まずは院長栗原の理論説明から始まります。活法は古武術に分類され、殺法とは反対に相手を活かす技だということ。相手だけでなく、自身も活きて効果が出るということ。一度聞いたことのある解説でも、スルメのように噛めば噛むほど味わいが増し、その奥深さに毎度感心してしまいます。

解説が進むにつれ、「今回はどんな技を習うんだろう」という好奇心を抑えられなくなってきました。我慢できずに予習というていで実技のページをチラ見します。今回も面白そうな技の数々に実技が楽しみです。

簡単そうな技なのに大苦戦

さて、いよいよ技を練習するぞと意気込みますが、頭では分かっていても実際に体現するのが難しいです。ただ動作を指示すれば良いという訳ではありませんし、ただ技をかければ良いという訳でもありません。どのようにすれば良いのかは分かっているのですが、どうにもこうにもそれが上手くできません。こうして苦戦しているうちに、自分の体の使い方の癖に気づくことがあります。

実際に僕は、肘を起点にして引くものを上半身を反って引くような身体の使い方をしていました。こういった自分が知らない自分の癖が発見できると、伸びしろを見つけたようで嬉しくなります。また、引くという1つの動作でさえ効果を左右させてしまう活法の繊細さが面白く思いますし、少しでもコツをつかもうと熱くなります。

仲間と体を動かす楽しさが活法セミナーの魅力

セミナーも終盤に差し掛かかり「終わってしまう」という焦りに、1つでも技を会得しようと繰り返し技をかけ合います。整動鍼セミナーと比べ、圧倒的に体を動かしまくる活法セミナーにそろそろ疲れてもいい頃合いでした。しかし、ガタイのいい人、小柄な人、技をかけやすい人いろいろな人とペアになるたびに自然と練習にも熱が入ります。もうアドレナリンどばどばです。「この握ってる手、安定感ありますか!?」「力加減どうですか!?」と夢中になってしまいました。

気づけば半袖にすればよかったと後悔するほどに汗をかきましたし、筋肉痛もバッキバキです。それほどまでに白熱したセミナーでした。ああでもないこうでもないと切磋琢磨しながら体を動かす時間は、終わる頃には仲間意識に似た感情がこみ上げてきます。

活き活きとしたみんなに混じり、楽しく充実した時間を過ごすことができ、嬉しい2日間でした。

次回来年3月の活法セミナーは半袖で参加しようと思います。