栗原&岡本 名古屋で戦場鍼を学ぶ

岡本です。

12/4 栗原院長と一緒に名古屋へ行き、「戦場鍼(せんじょうしん)/ Battlefield Acupuncture」のセミナーを受講しに行きました。

戦場鍼とは

なんだか物々しい名称です。これは米国の軍医が提唱したもので、耳にある特定のツボを刺激することで痛みの治療ができるという技術です。一般的な鍼治療のように服を脱いだりする必要がなく、耳に直接施術をするものなので、戦場のような極限環境でも実施しやすいという特徴があります。米軍の教育カリキュラムにも取り入れられているそうです。

興味のある方はこちらのサイトを見てみてください。https://jpn-asp.com/asp-bfa/

なぜ参加したのか?

鍼灸学校時代の恩師が耳鍼にも造詣が深く、話を聞かせてくれたことがあったので、戦場鍼なるものが存在することは以前から知っていました。栗原院長がSNSを通じて主催者の一人である松浦哲也さんと親しくなり、つい先日、松浦さんのいる長野まで行ってすでに戦場鍼を体験していました。それを聞いて、自分も学んでみたくなったというわけです。

松浦さん、いえ、親しみを込めて、テツさんと呼ぶことにします。この方、SNSやサイトの写真を見ればわかりますが、なんか女装しているし、よくわからん感じの人です。

普段、人からイジられることの少ない栗原が、SNS上ではやたらとテツさんにイジられています。栗原もまんざらでもなさそう。わたしも「テツさんを一度生で見てみたい」という興味がわいて、珍獣ハンティング気分で申し込んだのでした。

始発で東京→名古屋へ

セミナーの会場は名古屋です。開始は10時半からなので、群馬からだと始発電車で行かなければ間に合いません。

早起きは得意ではありませんが、こういうイベントがあるときには目覚まし時計が鳴る前にスッと起きられます。この日も4時に目覚ましをセットしていましたが、3時に目が覚めました。遠足当日の小学生か。

東京から新幹線で名古屋へ。10日ほど前にも神戸へ行くのに新幹線に乗ったばかりです。

乗り物が好きなので、短期間で何度も乗ることができて嬉しいですが、さすがに3時起きの身に眠気が襲いかかってきます。旅のお供「蒸気でアイマスク」を装着して一眠りしたところで、富士山が見えました。

 

蒸気でアイマスクは2枚持参してきたので、栗原院長にもおすそわけしました。

マフィアに誘拐されて移送されている人になりました

(わたしの完璧なスケジューリングと下調べのおかげで)無事、開始時間の30分前に会場に到着しました。

ちなみに、仕事でもプライベートでも、遠出をするときは大体自分が予定を立てます。限られた時間の中に予定をはめ込んでいくのがパズルみたいで楽しい。事前に立てた予定が想定どおりに進んでいく感覚がなんともいえません。(人生の計画は常に予想外の方向に振れていますが)

立派な会場でした

戦場鍼を学ぶ

いつもは年間30回ほど開催されるセミナーを運営する立場ですが、今回は久しぶりに受講者の立場です。

初めての場所で迷わないか、どんな人が来るのか、自分にちゃんと習得できるのか、不安な気持ちが湧き上がります。覚えておきたい感覚です。

狭い業界ですので、知っている人もちらほらいました。挨拶したり、資料を読んだりしているうちに本編が始まります。

この戦場鍼。「耳への刺激で痛みが緩和される」と聞くと、なんとなく「ほんまかいな〜」と思ってしまいます。

まあ、自分たちも足に鍼をして首の痛みを取ったりしている身ですので、第三者から見れば似たようなものでしょう。

「耳で痛みを取る。ウム、そういうこともあるだろう」の精神で臨みます。

デモで耳のツボを押される栗原院長

耳のツボは鍼灸学校の正規のカリキュラムでは教えていないので、国家試験で出題されることもありません。

わたしも(ほぼ)何も知らない状態からのスタートですが、肩肘張る必要はなく、やることは至ってシンプルです。今回は、基本となる5つのポイントを教わり、参加者同士で実際に刺激しあうという内容でした。6〜7人のグループに分かれて練習をします。

耳の構造を手がかりにして、感触を確かめながらツボを探していくのですが、これがなかなか難しい。普段使っている筋肉のツボとは勝手が違います。

それでも、角度や位置を調整すると、ちょうど圧痛が出るところがあって、ペアになった方と「ここかな?」などと言いながら刺激していました。わたしは軽い寝違えがあったのですが、受けてみると本当に痛みは小さくなりました。しかも、使ったのは鍼ではなく爪楊枝です。

こういう「場」でよくあるプラセボ的な要因を考慮に入れても「確かに効いてるな」と思える変化がありました。

耳への刺激は、必ずしも鍼を打つ必要はなく、わたしが体験したように、爪楊枝のようなもので圧を加えたり、温熱刺激でも構わないそうです。

至近距離に陣取って見学している栗原院長(写真中央奥)

刺激するポイントは電気抵抗が高かったり低かったりするらしく、そのツボを探し当て、刺激するための機器の実演なども行われました。こういうガジェット大好きの栗原院長が興味津々で話を聞いていました。

もしかしたら、養気院にも導入されるかもしれません。今後も機会を見つけて学びを深めていくつもりです。