第1話 逆子体操したけど…

妊婦さんと鍼灸師の本音
逆子になると、まず最初に試してみるのが逆子体操ではないでしょうか。産科で方法を教えてもらう妊婦さんも多いと思います。それで治ってしまうのが一番ですが、中にはそれだけでは治らない場合が残念ながらあります。
「できるなら帝王切開はしたくない」
と思うのは自然ななことです。
でも、その気持ちが強すぎるとプレッシャーを感じてしまい、ストレスになってしまいますよね。
一刻も早く逆子を治したいと思って、
「何かよい方法はないかしら…」
と、ネットで情報を探される方も増えたように思います。
「逆子」で検索するとお灸の効果を紹介しているページがたくさんあります。
「治るかもしれないけど、鍼灸院には行く気になれない…。」
と、思う方が多いのでは。お灸を買ってきて自宅で試す妊婦さんの姿が想像できます。ツボの位置を確かめながら、「この辺でいいのかな〜」なんて。
でも、鍼灸院で行う施術と自宅灸では効果が違います。鍼灸師はツボの選び方を熟知していますし、安全にお灸をしてくれます。でも、妊婦さんの本音は「怖いからイヤ」。
確かに、お灸といえば“おしおき”。そんなイメージでは“熱さに耐えるもの”と思うのが当然かもしれません。。 でも、そう思って治るチャンスを逃してしまう妊婦さんがいると思うと、残念でなりません。
実際は、熱さを我慢する必要なし。温かくて気持ちよい感じです。鍼の刺激は毛を一本抜く程度。注射とは全然違います。
辛かった悪阻(つわり)やこれから待っている出産に比べれば、何でもないと思うはずです。受けるまでは不安があっても、一度受けてしまえば、
「もっと、早く受ければよかった」
と、思うかもしれません。
有効性
30週くらいになると、赤ちゃんが窮屈になり姿勢も固定し始めます。28週以降で逆子ならば、できるだけ早く鍼灸を試されることをお薦めします。遅くなるほど、成功の確率が下がってしまいます。国内の関連論文によると、36週以降の矯正の成功率は50%くらいです。(米国の関連論文≫Moxibustion for Correction of Breech Presentation日本語訳版)
矯正率
治療を開始する時期によって大きく変わります。当院の経験によると、28〜30週で80〜95%、31〜32週で70%〜80%、33〜34週で50〜70%、35週を過ぎると急激に確率が下がり50%以下になります。36週以降はご期待に応えるのが難しくなるためお受けしていません。 (≫逆子が直った妊婦さんの声)
Column 赤ちゃんに話しかければ直る!?
「赤ちゃんに『回ってね』と話しかけていたら直った」という話を時々読んだり聞いたりすることがあります。この話、鵜呑みにすることはできません。なぜなら、直った方だけが発言しているからです。逆子で悩む妊婦さんは、みんな赤ちゃんに「回ってね」と話しかけているのではないでしょうか。
逆子は、赤ちゃんへの愛情が足りないからではありません。当院はスピリチュアルな面から逆子を解釈することはありません。たくさんの逆子を診てきましたが、問題を抱えているのは“体”です。“心のあり方”ではありません。冷え、筋肉のこわばり、骨格のアンバランス、内臓の調子など、触診でわかるものがいろいろあります。
もちろん、精神疲労は体に影響しますのでストレスの少ない環境作りも大切です。ご家族の協力を得て、快適に妊娠ライフを過ごしてください。
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