副院長の岡本です。
10月27日(日)、栗原院長が新宿医療専門学校で特別講義をしました。わたしも同行して助手を務めましたのでレポートします。
同校の教員で整動鍼を学んでいる方がおられ、その方のつながりでお招きをいただいたものです。卒後のブラッシュアップの一環として、受講生は主にすでに免許をもっておられる方でしたが、現役の学生さんや先生方にも受講していただきました。
駐車場が見つからない!
養気院から車で駅に行き、電車で向かいます。ところが、いつも停めている駐車場が満車で入れません。仕方ないので他の駐車場を探すのですが、日曜日のお昼という時間帯のせいか、どこもかしこも満車です。
いつもならすぐに見つかるというのに…焦る栗原院長。
乗る予定の電車があと10分で来てしまう…。
「あっちが空いていそうです!」
「いや、一杯だ!」
「こっちはどうだ?」
「隣の車が2つのスペースにまたがって停めているせいで入れない!」
だんだんと運転がジャッキー・チェンの映画のようになってくる栗原院長。
線路を越えて駅の反対側まで行き、ようやく見つけた駐車場に車を停め、駅まで走ります。
普段あまり鍛えていない2人。
息をはずませて駅まで駆けて、なんとか間に合うことができました。
無事に学校に到着、講義スタート
電車に乗り込み、席を確保。打ち合わせをしつつ、車内での時間を過ごします。(わたしはちょっとうたた寝してしまってましたが)。
新宿医療専門学校は、東京メトロ四谷三丁目駅のすぐ近くにあり、アクセス良好、校舎は元は中学校だったそうで、都心にありながら広々とした学習環境が確保されています(PR文風)。
この日は学園祭が行われており、校内のあちらこちらから美味しそうな匂いがただよってきていました。
卒業生が学校を出た後も研鑽を積み、母校に集まって親睦を深めるという目的があるそうで、こうして外部から講師を招いてセミナーを開催されているそうです。
今回主催された同窓会長さん、担当してくださった先生方もとても丁寧にご対応くださり、万全の態勢で開始することができました。
なぜかホワイトボードに「日直」を書かされました。意味がわからん……
つかみは活法
自己紹介を終え、整動鍼を語るうえで外すことができないのが、古武術整体・活法(かっぽう)です。
全員に立ってもらい、前屈をしてみます。手がどこまで届くかを確認し、今度は膝を曲げて手をついた状態から少しずつ足を伸ばしていってもらいます。
すると、先ほどよりも体を深く曲げることができます。体の使い方で脳の認識が変化し、それによって動きも変わることを実感してもらったところで、鍼の話をしていきます。
整動鍼のエッセンスを紹介する
整動鍼のカリキュラムは膨大です。限られた時間(今回は2時間)では1%くらいしか紹介できません。栗原院長の語ったことをまとめてみます。
即効性について
整動鍼の特徴は「即効性」。すぐに効果がわかる。
けれど、他の治療法に即効性がないわけではない。人間の体に鍼を刺すのだから、体が反応しないわけがない。即効性はあるに決まっている。
重要なのは、「人体の反応が拾えているかどうか」ということ。
街ではいろんなお店ができたりなくなったりしているけれど、新しいお店ができたとき、前は何のお店があったか思い出せないことがある。それは、自分が注目していなかったから。反対に、自分が行っていたお店がなくなれば必ず気づく。
鍼も同じで、体は確実に変わっている。即効性の有無を問題にするのではなく、着目できているかどうかが大事。
効いているかどうかが判断できれば、成長できる
かつては自分も成長できているかどうかがわからなかった。
前の年と比べて、「なんとなくレベルアップできているかな?」と感じていたが、それは技術がレベルアップしているというより、「患者さん慣れ」していただけだった。
ざっとまとめると上のような話をしていました。それは栗原院長がもともと大学で生物学を学んでいて、実験をするなかで定義づけをし、仮説を立てて検証するというプロセスを踏むことに慣れていたことから来ている、という話もありました。
整動鍼を学ぶ人は、「抽象的なモヤモヤした治療から脱出したい」というところから関心を持ちはじめることが多いのですが、そういった内容が響いたのか、しきりにうなづきながら聞いている方の多かったことが印象的でした。
ぶっつけ本番のデモンストレーション
整動鍼セミナーの名物といえば、やはりデモンストレーションです。今回の特別講義でも、受講者のなかから体験してみたい人を募って前に出てきてもらいました。どんな症状を言い出すかわかりませんので、ぶっつけ本番です。
ここで結果が出なければどれだけ良いことを言っていても何にもなりません。プレッシャーのかかるところですが、栗原院長は当たり前のように結果を出していきます。
柔術などでかかってくる人を次々にいなしていく師範を連想していました。
おみやげは、整動鍼のツボ2つ
今回の講義では、整動鍼における「合谷」の定義を伝え、合谷の近くにある「渝谷(ゆこく)」という整動鍼の独創穴の効果、取穴方法を伝えました。
整動鍼では、ツボをきわめて厳密に定義しています。「だいたいこのあたり」では満足な効果が得られませんし、どのような効果があるかという機能の面でも定義しています。
夏に発売されたDVD『整動鍼』でも、多くの時間を取穴の説明に割いています。
今回は受講者ひとりひとりの手を取り、ツボの感覚を伝え、その位置をマーキングしました。取穴と効能を詳しく説明したレジュメもお配りしましたよ。
ありがたい、再来希望の声
終了後、同校のホームカミングパーティにも招いていただき、少しの間歓談する機会を得ました。
「また開催してほしい」
「定期的に学校に教えてに来てほしい」
「入門編のセミナーに行きます!」
といった言葉をかけていただき、栗原院長も嬉しそうでした。
わずか2時間の講義でしたが、普段のセミナーとは違う環境で新しい縁に恵まれ、充実した1日となった日曜日でした。
2時間やりきった!
ふだんのセミナーとは構成も内容も変えて挑戦。終わった後、2回目を頼まれたので好評だったみたい。
終了後はホームカミングにも招いてくださり、食事をごちそうになりました。
卒業生ではない二人を暖かく迎え入れてくださった。ありがとうございます。
また来たいなぁ。 pic.twitter.com/oBZwdPjczV
— クリ助📖鍼灸師のツボ探し (@kuri_suke) 2019年10月27日
ちょっと! 目を閉じてる写真を使わないでくださいよ!