小堀です。
先日、ある動画が話題になりました。
今やメジャーリーグの中でもトップクラスのピッチャーとなったダルビッシュ有選手。そんな彼が、試合の前にかならず使っているものが「お灸」です。
お灸と言っても我々が使っているような一般の方が手に入らないものではなく、ドラッグストアなどでも買うことができるもの。
ダルビッシュ選手はお灸を「肩、首、お腹のツボ、肘」にしているそうです。
肘にお灸をしているのは過去に肘の手術をしたことがあるためといっていました。
単に温めるのであれば、他の方法でもよいのでは?と思うかもしれません。
しかし、コンディショニングを色々試した結果として2019年の半ば頃にお灸が一番良いという結果にたどり着いたとのことでした。
例えば、水風呂とお風呂を交互に入る「交代浴」。筋血流の促進などによって、疲労回復に効果があるとされています。
しかし登板前にこれを行うことで、ダルビッシュ選手の場合は瞬発力が落ちて急速が約2km落ちるとのことでした。
お灸のように低温でじわじわ温めるのが向いていると感じているそうです。
じんわり温めることで「自然な状態」のままカラダが調整できる
動画の中で、このお灸は「長時間じわじわ温められるのがよい」といっていました。
なぜこのような温め方がよいのでしょうか。
あまりにも強い刺激を与えると、カラダはその強さに応じた防衛反応を起こします。
急激に温めたり、急激に冷やしたり、強くもんだり。これらを行った直後はカラダにとって不自然な状態になります。
そこからある程度の時間をかけて自然な状態へと戻ります。
この自然な状態に戻る前の不安定な状態で試合に臨むと、本来の力が発揮できなくなるのです。
鍼でも「自然な状態」のまま調整ができるのか
ダルビッシュ選手の場合、「自然な状態」で試合に臨むというのが一つポイントになってきます。
当院で行っている鍼治療の場合はどうなのか、考えてみました。
まず、基本的に痛いところ・症状があるところに鍼をすることはありません。一見関係がなさそうな場所に鍼をします。
例えば、ダルビッシュ選手が動画で上げていた肘の場合は背中に鍼をすることが多いです。なぜなら、肘と背中は連動しているので背中が柔らかいことが肘にとって極めて重要だからです。
この方法であれば動き全体が滑らかになるので、自然な状態のままカラダを調整することができます。そのため、投球への影響は非常に少なくなります。
またその日のパフォーマンスにおいては、鍼の数が少ないのも非常に大きなメリットがあります。
なぜならば、必要以上の鍼をしてしまうと全体の動きの調和が乱れてしまいます。
当院では動きの調和を乱れない施術を行っており、施術を受けた後はむしろ動きが滑らかになるのでパフォーマンスが向上します。
実際にアスリートの方にも通院いただいております。競技種目やプロ・アマチュア・学生問わず、ご興味がある方はお気軽にお問い合わせください。