副院長の岡本です。
以前はよくサーチしてたのですが、最近は中国の医療、とりわけ鍼灸に関するニュースを追いかけていませんでした。
たまたま先日、中国人宇宙飛行士が宇宙ステーションで「鍼灸」をやっている、というニュースを見かけて、記事にしました。
それがなかなかおもしろかったので、またいくつか見ていると、こんなニュースがありましたので、ここで紹介します。
(「養気院のスタッフブログでやることかな?」という疑問は湧きますが、ここは何を書いてもいい場所なので、遠慮なしです)
「中国の広州で500床超の鍼灸専門病院が開院」というニュースです(こちらの記事を抄訳、(カッコ)内は岡本による訳注です)
広州は中国の南の方にある「広東省」の省都です。「食は広州にあり」とかの言葉で有名ですね。わたしは学生時代にこの広州で留学していましたので、思い入れのある街のひとつです。
2022年1月16日、華南地域最大規模の鍼灸病院である「広州市鍼灸医院」が、広州医科大学附属中医医院内に開設された。
病床は500を超え、院内には「嶺南火鍼室」(真っ赤に焼いた鍼を打つ療法)、「中医整脊室」(カイロプラクティック的なもの?)、「刮痧罐療室」(「かっさ」と「カッピング」)、「醒脳啓闔調枢法室」(脳卒中の後遺症の治療法)、「燙熨灸療室」(灸などの温熱療法)を設置するなど、40以上の特色ある技術を実施する。
同院の入院患者の94%が鍼灸で治療を受け、年間で述べ10万人を超える患者に対応する。
とのことです。
500床とは、日本だったら高度医療を提供する「特定機能病院」や「地域医療支援病院」などの多くがそれに当てはまります。
鍼灸だけでそれだけの規模の病院とは……彼我の医療の規模の差を思い知らされます(人口や文化、社会システムが全然違うので、それが良いか悪いかは別問題)。
そして、ニュースの原文を見ていると、「無痛蜂療法」というものもありました。
「蜂……?」
「たしかに蜂にも針がついているけれど……」
と思って調べてみたら、中医学の一分野として研究されているようで、自分の不勉強を恥じる次第です。
こういうのを単なる「オモシロ中国ニュース」としてネタにしてイジるのは簡単ですが、「市」の病院でこのような医療が実施されることに、中国人の懐の深さ、探究心の強さを感じますし、ぜひ一度見てみたいものだという気持ちが湧き上がり。大いに興味をそそられます(自分が受けたいかどうかは迷うところですが)。
というわけで、今回の中国鍼灸ニュース紹介コーナーは以上です。
もっと長々と書いてもいいのですが、読者の方が胃もたれしそうなので、このくらいが適量でしょう。それではまた! 再見!